阿弥陀経の中の一説に「青色青光、黄色黄光、赤色赤光、白色白光」という言葉があります。
お浄土の池に蓮の花が咲いていて、青く、黄色く、赤く、そして白く光を放って、荘厳な光景を現出している、というのです。
「青い蓮の花は青い花を咲かせればいい」「赤い花や、白い花を咲かせようとすることはない。そんなことをしなくても青い花で十分ではないか」つまり、私は私で、あなたはあなたで、そのまま尊重され、丸ごと受け入れられるということでしょう。
自分の居場所を得て、落ち着き安心して、自分の花を咲かせていくことができるのです。スミレがレンゲ草になることはできないし、またその必要もないのです。その逆もそうです。それぞれが存在の意味を持って、この世界を飾っているのです。にぎやかなのです。
それに反し、私たちは、自分と同じ色に染め上げなければ気が済まないのではないでしょうか。自分以外の世界を認めない、認めたくないという心があるからです。こんな心は貧しく、恐ろしい心です。すべての存在の生きようとする力を奪い去ってしまうからです。みんな違うからからこそ、いいのです。違うところに意義を見いだしていくことが、本当のものを生み出していく「もと」なのだと思います。
「あなたは、あなたのままでいいのです」。と呼びかけられた時、人々はホット安心し、落ち着き、生き生きとしてしてくるのではないでしょうか。
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