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いのち常に新しい
(浄土真宗・蓮正寺・河名哲雄)
「祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり 沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらわす」と言う有名な言葉がございます。
これは『平家物語』の冒頭の言葉であり、暗記した記憶がある方も多いのではないでしょうか。
この「諸行無常」という言葉を聞くと、うら寂しいというか、しんみりとした雰囲気を思い起こされるのではないでしょうか?
諸行とは平坦に言えば、「すべてのもの」と言うことです。
無常とは「常なるものはない」と言うことです。
形あるものは全て滅びていき繁栄しているものは必ず衰えていくものである。
お釈迦様はどことなく空しく儚い事を教え導くために「諸行無常」と言うことをお説き下さったのでしょうか。
もう少し味わってみますと、髪の毛や爪は、少しずつ伸び続けていますし、細胞レベルで考えれば、一瞬たりとも同じ状態では存在していません。
このように瞬間瞬間に消滅変化を繰り返しているいのちを生きているのです。
それに気づくと瞬間、一刹那と私は真新しいいのちをいただき、いのち常に新しい中生かさせていただいている慶びが沸き上がって参ります。
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