このページは音声読み上げページです。下の[開始]ボタン(右矢印)を押すと、テキストの読み上げを開始します。([開始]ボタン(右矢印)が出ていない場合はここをクリックしてください。)


          わたしは仏の子 いかせ命

真言宗・円政寺・櫻井照玄


Aさんは「私は今まで父母を直接の縁として生まれ、父母の慈愛によって育てられ成人し、私の力で生きていると思って来ました。しかし、果たしてそうであろうかと思うようになりました。」と言われます。

私の力だけで生きているのではない。衣食住をはじめ、家庭、仕事、社会、そして緑の自然とも、私と関わりがあります。

日頃気づかないけれど、多くの人や物に支えられてAさんは生かされて生きている事に気がつきました。「思い上がっていたようです」と、Aさんは話されたそうです。

生かされて生きている。弘法大師,お大師様は、人は必ず仏性、仏心をもって生まれている。仏の子なのですよ。と教えられました。

父母から生まれたこの私は、本来、仏の子であると共に、皆さんも、また仏の子です。尊い仏心をもった仏の子であり、仏の命を生きていると気づかせて戴いた時、自然に合掌致します。拝み合う気持ち、お大師様の教えは、人間尊重の教えであります。

人の世に苦しみや悩みは絶えません。色々の苦労や試練に耐え、それを克服してこそ、美しい人生の花が咲くのであります。

合掌して拝む姿ほど、人間の心を美しくし、平安にし、また勇気づけるものはありません。 ハスの花は蕾の時から、中に果実になるものを必ず宿しているように、蕾を大きく育て、美しい人生の花を咲かせましょう。

もうすぐ春のお彼岸です。ご先祖様に感謝をもってお墓参り致しましょう。

尚、今年の花祭りは、4月6日に行います。

音声読み上げ機能については、日本アイ・ビー・エムの「ボイスらんど」のページ(http://www.ibm.com/jp/voiceland/)をご覧ください。