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          長 寿

                                      (臨済宗・大照院 清水宗杲)


寺で読んでいましたら、次のような記事がありました。

世界で初めて真珠養殖を発明し、ミキモトパールを世界に広めた真珠王、
御木本幸吉さんのユニークな自戒のことば「うまいものなら、二箸残せ」です。

現在日本は世界一の長寿国になりましたが、昭和十年代では四八歳。

幸吉が亡くなった昭和四十年代では、男女平均七十歳と言われる時に、
九十六歳の長寿を全うされ、しかもそれまでかくしゃくとして真珠事業一筋に
打ち込んでこられたということは、いかに自省し、いかに自分の健康管理に気を
使われたかが想像されます。

幸吉は、グルメ志向で、うまいものの有名店には毎日通っておりながら、
食べる量は決して多くはなかった。好きなもの、おいしいものは、楽しんで食べ、
食べ過ぎない様十分注意する。

「少食こそ長寿の秘訣」長生きしようと思ったら「大食や過食は大敵」。

そのために「うまいものなら二箸残せ」という自戒の言葉になったと言います。

グルメ志向はどんどんエスカレートして今や飽食の時代。
成程、長寿世界一とは言いながらその反面、成人病世界一で病院は
大入り満員の今日(こんにち)。

幸吉は、健康だけに限らず

 「遊びは深入りするな」 「楽しいと思ったらその辺で止めておけ」

没頭するのは良いけれど切り換えも大切だと、柔軟な頭を持つことが
重要といわれます。 むさぼり、いかり、おろかさ、を自戒しましょう。
 

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